風邪が流行していたこの日、教室は「健康席」と「病人席」にきれいに分かれていました。
講師のジミーの近くが健康席、一番遠い場所が病人席。体調の悪い人は一か所に集まり、周囲へうつさないよう配慮するというルールです。
変に気を遣われるよりも、こうして明確に分けられる方が気持ちいい。これはアメリカだからというより、演劇の現場らしい合理的な考え方なのかもしれません。
この日もクラスの半数近くが風邪気味。私も病人席でダンと並んでレッスンを受けました。
「銃を持った男が外にいる」
即興では、マコーレとキャシーのペアが20分近く演じ続けました。
最後にジミーが一言。
「キャシー、ドアの外に銃を持った男がいる。」
その一言だけで空気が一変します。
そして続けて、
「Acting is a sophisticated game.(演技とは洗練された遊びなんだ)」
まさにその通りだと思いました。
「007じゃないんだから!」
私とダンも即興に挑戦しました。
今回考えた想像上の環境はかなり凝ったものです。
恋人との将来を両親へ報告する食事会を準備していたところ、「部屋が盗聴・盗撮されている」と友人から知らされる。しかも犯人は恋人かもしれない。
テーブルクロスやキャンドルを準備しながら、時計やコンセントを壊して盗聴器を探す──そんな設定でした。
ところが場は思うように動きません。
終了後、ジミーへ英語で必死に設定を説明すると、
「007じゃないんだから。Too complicated!(複雑すぎる)」
と一刀両断。
アイデアには自信があっただけに悔しかったですが、「複雑な設定よりも、シンプルで伝わる状況の方が強い」ということを改めて学びました。
体調回復のための「全身タイツ作戦」
体調はまだ万全ではありません。
バレエは初めて見学し、帰宅後は思い切って汗をかくことにしました。
ダンス用タイツを履き、パーカーを頭までかぶって、全身を包み込む即席サウナ状態。
大量の汗をかいたら驚くほど体が軽くなりました。
見た目なんて気にしていられません。
嬉しい知らせ
最後に嬉しいニュースもありました。
劇団の先輩から連絡があり、文化庁の在外研修に合格し、ベルリンへ1年間留学することが決まったとのこと。
本当におめでとうございます。
自分も負けずに前へ進もう。


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