NY通信 Vol.187|「007じゃない!」と一刀両断された日

風邪が流行していたこの日、教室は「健康席」と「病人席」にきれいに分かれていました。

講師のジミーの近くが健康席、一番遠い場所が病人席。体調の悪い人は一か所に集まり、周囲へうつさないよう配慮するというルールです。

変に気を遣われるよりも、こうして明確に分けられる方が気持ちいい。これはアメリカだからというより、演劇の現場らしい合理的な考え方なのかもしれません。

この日もクラスの半数近くが風邪気味。私も病人席でダンと並んでレッスンを受けました。

「銃を持った男が外にいる」

即興では、マコーレとキャシーのペアが20分近く演じ続けました。

最後にジミーが一言。

「キャシー、ドアの外に銃を持った男がいる。」

その一言だけで空気が一変します。

そして続けて、

「Acting is a sophisticated game.(演技とは洗練された遊びなんだ)」

まさにその通りだと思いました。

「007じゃないんだから!」

私とダンも即興に挑戦しました。

今回考えた想像上の環境はかなり凝ったものです。

恋人との将来を両親へ報告する食事会を準備していたところ、「部屋が盗聴・盗撮されている」と友人から知らされる。しかも犯人は恋人かもしれない。

テーブルクロスやキャンドルを準備しながら、時計やコンセントを壊して盗聴器を探す──そんな設定でした。

ところが場は思うように動きません。

終了後、ジミーへ英語で必死に設定を説明すると、

「007じゃないんだから。Too complicated!(複雑すぎる)」

と一刀両断。

アイデアには自信があっただけに悔しかったですが、「複雑な設定よりも、シンプルで伝わる状況の方が強い」ということを改めて学びました。

体調回復のための「全身タイツ作戦」

体調はまだ万全ではありません。

バレエは初めて見学し、帰宅後は思い切って汗をかくことにしました。

ダンス用タイツを履き、パーカーを頭までかぶって、全身を包み込む即席サウナ状態。

大量の汗をかいたら驚くほど体が軽くなりました。

見た目なんて気にしていられません。

嬉しい知らせ

最後に嬉しいニュースもありました。

劇団の先輩から連絡があり、文化庁の在外研修に合格し、ベルリンへ1年間留学することが決まったとのこと。

本当におめでとうございます。

自分も負けずに前へ進もう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました