NY通信Vol.147:日米劇団交流!

マンハッタンの演劇学校で日本とアメリカの学生が笑顔で交流

7時45分起床。

1コマ目は、週に一度のピケのアクティングクラス。

先週に続き、「繰り返し」のレッスンを行った。

キャシーとアリス。

ピケは二人にこう語りかける。

事実と真実を混同するな。大切なのは相手のエネルギーに応えることだ。

たとえば黒いタートルネックを着ていても、

「私は黒いタートルネックを着ている。」

と言うこともできるし、

「私は黒いタートルネックなんて着ていない。」

と言うこともできる。

事実は違っていても、相手へ向けるエネルギーが否定的なら、その言葉は「否定」として成立する。

演技では、事実よりも真実が重要なのだ。

ハロルドとブリアナ。

素直に謝るハロルドの姿が印象的だった。

レビーとジョンには、

「相手が行き詰まったら、『戻っておいで。私はここにいる。』と言ってあげなさい。」

というアドバイス。

とても温かい言葉だった。

マコーレとクリスは開始5秒で激しい言い合い。

「F*** you!」

「Answer me!」

教室に怒号が飛び交う。

ピケは言う。

「相手にそう言えるのは尊敬の証拠だ。相手なら必ず受け止めてくれると信じているからだ。」

その理屈は理解できる。

でも、それだけが正解ではないようにも感じた。

午後はバレエ、そしてミュージック。

この日は僕も歌った。

曲は 『Secret O’ Life』

「そんなに難しく考えず、飛び込んでおいで。」

そんなメッセージを持つ優しいラブソングだ。

まずまずの出来だった。

最後はクイントンのアクティングクラス。

キャシーとダーニャ。

最初から自分の都合だけで感情をぶつけるキャシー。

案の定、すぐに止められる。

最近少し空回りしているように見える。

もっと肩の力を抜けばいいのに、と心の中で思った。

クイントンは、生徒が部屋を出て感情準備へ向かう、その絶妙なタイミングで一言だけヒントを与える。

その一言が感情を何倍にも膨らませる。

本当に教えるのがうまい。

そして、僕とマット。

僕の想像上の環境は、

「親友だと思っていた友人に人生のすべてを奪われ、最後はその友人の首を絞めて殺してしまった。」

アクティビティは、何度も何度も手を洗うこと。

一度目。

クイントンが止める。

「悪くない。行動は信じられる。でも、もっと人間的な状況にしてみよう。」

設定が変わる。

病気で苦しみ抜いた親友に頼まれ、最後は安楽死を手伝った。

その罪悪感を抱えながら帰宅する。

二度目。

最後には思わず日本語で、

「うるさい! 黙れぇ!!」

と叫びながら涙があふれた。

終わるとクイントンが言った。

「カツ、素晴らしかった。想像上の環境がはっきり見えた。君は本当にいい役者だ。」

少し間を置いて、僕は答えた。

I know.

教室中が大笑いし、大きな拍手が起こる。

マコーレが涙を流してくれていた。

それが何よりうれしかった。

放課後は、日本から来ていた劇団の後輩を学校へ案内した。

クラスメイトを紹介すると、ジェイドが覚えたての日本語で、

「ハジメマシテ。ワタシハジェイドデス。イツモオセワニナッテオリマス。」

と挨拶。

後輩は何が起きたのかわからず、きょとん。

僕だけ大笑いしてしまった。

みんなで写真を撮り、学校を案内する。

とても喜んでくれた。

受付のルースには、日本から買ってきてもらった『さくらさくら』のオルゴールをプレゼントした。

以前、

「もう20年間、生徒たちの発声練習を毎日聞いているの。」

と珍しく弱音を漏らしていたことを思い出したからだ。

手巻き式なので仕事は止まってしまうけれど、それでも本当に喜んでくれた。

夜は後輩とコリアンタウンで焼肉。

ニューヨーク最後の夜をゆっくり楽しんだ。

ホテルの前まで送り、アメリカ式のハグでお別れ。

初めての海外旅行。

ニューヨークを心から楽しんでくれたようで、本当にうれしかった。

手紙までいただいた。

こちらこそ、ありがとう。

帰宅は午前1時過ぎ。

今週も残りあと一日。

最後まで全力でいこう。

それでは、おやすみなさい。

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