7時30分起床。
1コマ目はアクティング。
今日は喜びと悲しみ、それぞれ異なる感情を組み合わせたエクササイズが続いた。
レビーは「喜び」、ベスは「悲しみ」。
シーン自体は悪くなかったが、ジミーから一言。
「ベス、シャイなテキサス育ちの女の子ではダメだ。もっと大人の女性になれ。」
なるほど、と思う。
アメリカには日本の「県民性」のように、州ごとのイメージがあるらしい。
ニュージャージー出身の女性は気が強く頑固。
テキサス出身は控えめで女性らしい。
もちろん全員がそうではないだろうが、文化的なイメージとして面白い。
気になって日本の県民性も調べてみた。
大分県は、
「淡白で柔軟」
「排他的」
「短気で早口」
……柔軟なのに排他的?
なんとも不思議な分析だった。
続いてアリスとキンバリー。
シーンを見ていたマコーレは号泣。
でも、僕は泣かなかった。
以前から感じていることだが、人によって心を動かされるポイントは違う。
マコーレは「怒り」に反応する。
僕は「自意識」や、その人の内面の葛藤に反応する。
同じ作品を観ても、響く場所が違う。
それが面白い。
そのあとジミーが言った。
「Logic is emotional.」
「論理は感情的だ。」
一見すると矛盾している言葉だ。
でも演技では、その通りなのだと思う。
人は感情だけで動くわけではない。
その人なりの理屈があり、その理屈が感情を生み出している。
とても納得した。
マコーレとブリアナのシーンも素晴らしかった。
最近のマコーレは、本当にどんどん良くなっている。
僕も気を引き締めなければ。
午後はダンス。
ミュージック。
スピーチ。
明日は歌う日なので、いつも以上に集中した。
放課後はブリアナと自主練習。
いい感触で終えることができた。
帰り道、歩道脇の粗大ごみ置き場で、まだ十分使えそうな本棚を見つけた。
幅60センチ、高さ130センチくらい。
「これは使える。」
そう思った瞬間、そのまま担いで歩き始めた。
マンハッタンの街を、本棚を抱えて歩く日本人。
かなり目立っていたと思う。
でも以前、日本で舞台『女の一生』に使ったもっと大きな棚を、電車で家まで運んだことがある。
それに比べれば、このくらいどうということはない。
おかげで部屋の本を整理できそうだ。
いい拾い物だった。
帰宅後は日課を済ませ、感情準備とアクティビティを考える。
三つほど面白いアイデアが浮かんだ。
一方、劇団の後輩は昼に『ライオンキング』、夜には『オペラ座の怪人』。
まさにブロードウェイ三昧。
少しうらやましい。
夜、テレビでは食事の宅配サービスのCMが流れていた。
「料理をする時間も、お皿を洗う時間も省けます。その分、もっと豊かな生活を。」
そんな内容だった。
でも僕は思わず首をかしげた。
「いやいや、食べること自体が豊かな生活じゃないか。」
料理を作る時間も、食べる時間も、大切な人生の一部だと思う。
しかも一日4,000円。
高い。
料理好きとしては、どうしても納得できない。
……そんなことを一人で真剣に考えている、料理好きな34歳なのであった。
今日も一日をしっかり味わった。
明日は、もっと味わおう。
それでは、おやすみなさい。


コメント