6時30分起床。
早起きして、アクティビティと想像上の環境を考える。
1コマ目はアクティング。
授業の最初に、昨日のレッスンについてしばらく話した。
「昨日のカツは素晴らしかった。」
クラスメイトが口々に言ってくれる。
ジミーからも、自分が何をしたのかみんなに説明するよう求められた。
うれしいけれど、少し恥ずかしい。
ジミーは、感情準備の好例として自分の叔父の話をしてくれた。
第二次世界大戦中、沖縄へ派兵されていた叔父が無事に帰ってきた日のこと。
玄関の前に立った叔父は、兄であるジミーの父親に向かって、
「エディ。エディ……」
と二度名前を呼んだ。
そして、その場で泣き崩れたという。
言葉は、それだけで十分だった。
当時まだ幼かったジミーも、その光景を今でも鮮明に覚えている。
「感情準備とは、そういうものだ。」
とても心に残る話だった。
ハロルドとクリスは、共に「悲しみ」。
ハロルドは女装をして登場した。
アクティビティ自体はかなり面白く、教室も大いに笑った。
ただし、感情準備が十分ではなく途中で止められる。
次回、もう一度挑戦することになった。
カミルとジェイドも、共に「悲しみ」。
カミルは自意識に苦しみ、完全に崩れてしまった。
泣き続けて話せなくなり、全身が小刻みに震える。
立っていることもできず、最後にはソファへ倒れ込んだ。
ジェイドは、今の若い彼にできる限りの優しさと男らしさで、カミルを支えていた。
本当に胸を打たれた。
カミルはもう大丈夫だ。
ここから、きっと大きく変わっていくと思う。
そして僕とジョン。
僕は「悲しみ」。
ジョンは、今日初めて恋人の両親へ正式に挨拶へ行くという「喜び」だった。
僕の想像上の環境は、
「16年間続けたプロボクサーを、今日の試合を最後に引退する。しかも、あっさり3ラウンドKO負け。」
アクティビティは、引退ディナーの準備。
減量中に食べられなかった大好物の鶏のから揚げとポテトサラダを作り、腹いっぱい食べる。
さらに、誰も自分の引退パーティーを開いてくれない孤独も設定に加えた。
悲しさ、切なさ、そして安堵感。
自分では、いろいろな感情が混ざった悪くない設定だと思っていた。
しかし途中で、
「ストップ!」
ジミーが止めた。
「ここには何も起きていない。昨日のカツは素晴らしかった。でも今日はこれだ。毎日訓練しなければいけないというのは、こういうことだ。二人とも、あまりにもカジュアルすぎる。」
厳しい。
ボクサーという設定自体に、少し無理があったのかもしれない。
ジミーは僕の環境を変更した。
「カツ、君にとって最高の望みが、もう二度と実現できなくなった。その感情を準備して部屋へ入ってこい。」
ジョンには、
「あと7分で完璧な身支度を終え、部屋を出なければならない。」
という緊急性が加えられた。
二回目。
僕は、役者を続けることを完全に諦めなければならなくなったという設定で入室した。
失意のどん底。
一方、ジョンは大慌てで外出の準備をしている。
正直なところ、ジョンのことはほとんど気にならなかった。
彼が嫌でなければ、ただそばにいてくれればいい。
話し相手になってくれれば、少し救われるかもしれない。
それくらいだった。
強く引き止める気にもならず、体を動かしたいとも思わなかった。
ジミーから再びコメントが入る。
「感情準備は、その感情の最高地点で部屋へ入らなければならない。たとえば、今まで集めた戯曲やテープを破り、壊してしまう。そのためには、部屋の中も事前に準備する必要がある。」
なるほど。
納得した。
昨日はよくても、今日はよくない。
まさに日々精進である。
長い昼休みには、後期の授業料6,250ドルを現金で支払いに行った。
こちらの人は、お金を数えるのがあまり得意ではないのだろうか。
少し不思議な数え方で、ものすごく時間がかかる。
思わず少しイライラしてしまった。
午後はスピーチ。
続いてダンス。
どちらも集中して取り組む。
放課後はダーニャが休みだったため、自主練習はなし。
ダンと一緒に帰宅した。
家に戻って歌の練習。
夜はYさん、Tさんと三人で夕食を食べた。
久しぶりに日本語を思い切り話し、大いに笑う。
食後、誰が食器を洗うかを「あっち向いてホイ」で決めることになった。
しかし普通にやるだけでは面白くない。
そこで三人同時にじゃんけんをして、上下左右、どの方向を指してもいい「全方向性アッチ向いてホイ」という新ルールを採用した。
これが思いのほか盛り上がった。
最終的に、Yさんが食器を洗うことになった。
やっと週末だ。
明日は何もしない。
夜には、ニューヨークで活動している日本人の役者仲間が遊びに来る予定だ。
今週も、なんとか乗り切った。
それでは、おやすみなさい。


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