朝7時30分起床。
1コマ目はアクティング。この日のテーマも「Emotional Preparation(感情準備)」だった。
僕に与えられた設定はこうだ。
会社を経営しているが、来週までに1億円返済できなければ倒産してしまう。恥を忍んで経営者の友人に助けを求めに行くと、友人はすでに他の仲間たちへ声をかけ、2億円を用意して待っていてくれた――。
教室を出て約3分。
どんな感情になるのか、自分でもまったく分からないまま教室へ戻った。
ドアを閉める。
しばらく動けない。
じわじわと感謝と喜びが込み上げてきた。
教室を歩き回り、最後は非常口へ向かう。
日本語で叫んだ。
「ありがとうーーー!!」
「ありがとうーーー!!」
クラスは大爆笑。
でもジミーは、「とてもよかった」と言ってくれた。
感情が自然に体を動かしてくれた、そんな感覚だった。
授業ではもう一つ印象に残る話があった。
感情準備に時間がかかりすぎるのは、どこかに迷いがある証拠。
想像する世界が曖昧だったり、自分で自分を評価してしまっていたりするからだという。
俳優には、状況を与えられたらすぐにその世界へ入る能力が必要だ、とジミー。
確かにその通りだと思う。
でも、今の僕はまだ3分くらい欲しい。
いつかもっと短い時間で入れるようになりたい。
昼休みはジムへ。
20分走るだけで気分がすっきりした。
午後はスピーチ、ダンスと授業が続き、放課後はいったん帰宅して日課を半分こなす。
夜9時半過ぎ、クラスメイトのブリアナの誕生日を祝うため、みんなでカラオケバーへ向かった。
昔ながらのアメリカのカラオケバー。
DJがいて、歌いたい曲をカードに書いて渡し、一曲1ドル。
ダンススペースまである。
そこで改めて思った。
カラオケは、上手い人が勝つ場所じゃない。
楽しんだ人が勝ちだ。ま、そもそも勝ち負けじゃないけど笑。
誰かのためにお金をもらって歌うのではない。
自分がお金を払って楽しむ場所なのだから、思い切り歌えばいい。
そして、そんなふうに心から楽しんでいる人を見るのが僕は大好きだ。
僕が歌ったのは『SUKIYAKI』。
「ブリアナ、君のために歌うよ!」
そう言って彼女を指差し、日本語で思い切り歌った。
歌詞なんて誰も分からない。
だから間違えても気にしない(笑)。
会場は大盛り上がり。
歌い終わってステージを降りると、見知らぬアメリカ人のおじさんが話しかけてきた。
何を言っているのか全部は聞き取れなかったけれど、満面の笑みで褒めてくれていることだけはよく分かった。
夜中2時過ぎに帰宅。
最高に気分のいい一日だった。
明日は休み。
ゆっくり眠ろう。
それでは、おやすみなさい。


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