見渡す限り、厚い氷。
氷河期を迎え、何万年も放置された南極基地だ。
頼れるのは手にした一本のピッケルだけ。
少しずつ、少しずつ氷を砕きながら進んでいく。
手はかじかみ、感覚がなくなる。
一時間ほど経った頃。
振り下ろした一撃で氷が割れ、内部に閉じ込められていたガスが勢いよく噴き出す。
「プシュー!!、危ない!」
さらに掘り続けること一時間。
二万年前の氷の中から、当時の人類の食料らしきものを発見。
休み休みさらに掘り続けること全四時間。
ついに全貌が見えた。
こうして、ガビガビで使えなかった冷蔵庫の上の冷凍室が、ようやく復活した。
よかった、よかった。
肉も凍らせる。―冷凍庫の大掃除終了。
8時30分起床。
お茶を飲みながら読書。
冷凍庫との長い格闘の合間に、山本周五郎の『天地静大』を読み終えた。
舞台は江戸末期の東北の小藩。
時代の大きな変化に翻弄されながらも、学問に人生を懸ける一人の人物と、その周囲の人々を描いた物語だ。
この時代を扱う作品というと、坂本龍馬や吉田松陰、河井継之助のように、「改革」を前面に押し出した主人公が多い。
もちろん、そういう作品も大好きだ。
しかし、この作品は少し違った。
変革よりも、人間の生き方や本当の幸せを丁寧に描いている。
劇団の先輩に薦めてもらった一冊だったが、とても面白かった。
夕方は映画館へ。
観たかった作品は満席。
残念ながら諦めて帰宅した。
映画館まで歩いて10分ほどなので、こういう時も気軽に切り替えられる。
帰ると、4号室のTさんと、インドネシア出身のベンが焼き肉をしていた。
途中から参戦。
コリアンタウンで買ってきたという肉をごちそうになる。
うまい。
夜は、オーディション用の英文レジュメとバイオグラフィーを仕上げた。
あとは英語をチェックしてもらい、写真を用意すれば応募できる。
よし。
ニューヨークで俳優として、一歩踏み出してみよう。
今日はしっかり休んだ。
充電完了。
明日も休日だけれど、いよいよ本格始動だ。
それでは、おやすみなさい。


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