NY演劇留学記115|ニューヨークで初めて作ったチキンの丸焼きクリスマス

11時起床。

ぐっすり眠った。

今日はクリスマス。

そして何も予定を入れない、一日のお休みだ。

ベスもダーニャも「一緒に過ごそう」とは言わなかったので、今日は一人でゆっくり過ごすことにした。

スペイン人で三か国語を話す俳優のフリオから誘いもあったけれど、今回は丁重にお断り。

夕方までのんびり過ごした。

その間にシェイクスピアの**『リア王』**を読み終える。

三人の娘に「自分をどれだけ愛しているか」を語らせ、その言葉だけを頼りに国を分け与えてしまう王。

その結果、すべてを失っていく。

何百年も前の作品なのに、人間の弱さや愚かさが今でもまったく色あせない。

改めてシェイクスピアはすごいと思った。

夕方になって思い立った。

「クリスマスだし、チキンの丸焼きでも作ってみるか。」

近所のスーパーへ行き、丸鶏とアルミホイル、オーブン用の皿を買う。

このアパートのキッチンにオーブンが付いていることを知ったのは最近だ。

人生初のチキン丸焼き調理。

塩、白こしょう、黒こしょう、ガラムマサラ、しょうゆ、酒、ラー油、ゆず七味。

分量は全部、勘。

お腹にはガラムマサラで炒めたミックスベジタブルとバターを詰める。

アルミホイルで包み、オーブンへ。

途中様子を見ながら、約1時間半。

完成した。

テレビでは、百貨店で働く「本物のサンタクロース」が奇跡を起こすクリスマス映画が流れる。

それを観ながら、自分で焼いたチキンをいただく。

こんがり焼けた皮にフォークを入れると、肉汁があふれる。

スパイス満載でおいしい。

今回はガラムマサラとラー油が特によく仕事をしてくれた。

料理も、読書も、一人の時間も。

今日は自分の中のいろいろなことを確かめられた気がする。

そして穏やかな気持ちになった。

人にもっと優しくなれそうな気がする。

ひとつ階段を上がれたような気もする。

……気のせいかもしれないけれど。

そんなクリスマスも悪くない。

それでは、おやすみなさい。

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