NY演劇留学記77|アクティビティとコミュニケーション、その矛盾に向き合う

7時45分起床。

1コマ目、アクティング

今日はピケが欠席のため、ジミーが担当だった。

まずはデイルとクリス。

デイルはこの日記にも何度も登場する。それだけ彼の変化が印象的なのだ。もちろん、ほかのみんなも真剣に取り組んでいる。

この日のデイルは、ピアノを盾にして自意識から逃れようとし、途中で涙を流した。

以前のように「男らしさ」を守ろうとする余裕は、もうなくなっていた。

がんばらないで、がんばれ、デイル。

続いて僕もリピーティングを行う。

相手はマックス。

彼のアクティビティは「役作りのために完璧なメイクをする」というもの。

僕は「彼女が事故に遭ったことを知らせに来た」という想像上の状況で部屋に入る。

途中でジミーから、

「You are cautious and diplomatic.(慎重すぎる。もっと相手に強く求めなさい)」

と言われ、何度もやり直しになった。

三度目は、とにかく自分の欲求を優先してぶつかってみた。

もちろん相手は見ている。でもバランスを頭で考えすぎてしまう自分がいる。

英語の語彙がまだ少ないので、どうしても表現が単調になる。それが本当にもどかしかった。

それでも最後はOKをもらえた。

ただ、「部屋に入ってくる理由」が too much だとも指摘された。

まだ心から納得できていない。

この感覚は、もう少しもがき続けるしかない。

最後はメリルとヘス。

メリルはアクティビティに没頭するあまり、ヘスを完全にシャットアウトしてしまった。

でも、その気持ちはわかる。


今僕たちが毎日取り組んでいる

「アクティビティをしながらのリピーティング」

というエクササイズには、そもそも矛盾がある。

  • アクティビティを100%でやり遂げること
  • 相手と100%コミュニケーションを取り続けること

この二つを同時に求められるのだ。

そして、このエクササイズの目的は、

その矛盾そのものを体験し、その先にある何かを掴むことなのではないか。

今の僕はそう考えている。

正直、両方を常に100%で行うことは不可能だと思う。

できるように見える人も、実際にはどこかでバランスを調整しているはずだ。

だからメリルが混乱した気持ちはよくわかる。

でも、相手を完全にシャットアウトしてしまえば、「コミュニケーションを取る」という責任は果たせない。

本当に奥が深い。

2コマ目、バレエ

ひたすら励む。

3コマ目、ミュージック

今日は月に一度の座学。

テーマは「Pitch(音程)」だった。

ひたすら励む。

4コマ目、アクティング

週に一度のクイントンのクラス。

ひたすら励む。


放課後は再びマックスと自主練。

いい感触で終了した。

帰宅後は日課をこなし、夕食。

テレビでは映画『マスク』を放送していた。

何度観ても飽きない。

やっぱり大好きな作品だ。

今日という一日に感謝。

明日もよろしくお願いします。

それでは、おやすみなさい。

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