NY通信Vol.168:インドでクリーニング!

インドの湖岸で衣類を岩に打ちつけながら洗濯する様子。

8時起床。

1コマ目は、週に一度のピケのアクティング。

最初は僕とダーニャ。

シーンの途中で止められた。

「前にやった時は良かっただろう? 今、それをなぞろうとしている。」

僕もダーニャも、そんなつもりはまったくなかった。

でも、そう見えたということは、無意識のうちに前回の芝居を再現しようとしていたのかもしれない。

芝居というものは、ほんの少し気を抜くだけですぐに垢がつく。

常にアンテナを大きく開き、すべての感覚を研ぎ澄ませていなければならない。

反省した。

続いてキンバリーとクリス。

ピケがキンバリーに尋ねた。

「どうすれば、自分がおもしろい役者になれるか知りたいか?」

「それは、君自身が相手(役)に興味を持つことだ。」

さらに、

「最初に部屋へ入ってきた時、君は面白くなかった。自分の感情だけに囚われていたからだ。」

と指摘した。

まったくその通りだ。

「役者」という言葉を「人間」に置き換えても、そのまま通用する言葉だと思う。

休憩時間はハロルドとスターバックスへ。

道路にはまだ雪が残っていて歩きにくい。

横断歩道で、ハロルドがおばあさんの手を取って渡るのを手伝っていた。

なんていいやつなんだ。

本人にも、そう伝えておいた。

続いてダンとマックス。

始まる前、ダンが僕に言った。

「緊張して、お腹が痛い。」

そんなことを話してくれたのが、少しうれしかった。

「自然なことだよ。楽しめ、マイフレンド!」

と返しておいた。

二人は何度もやり直したあと、指を差しながら台詞を言うよう指示された。

これは僕たちも時々やる練習だ。

言葉を相手へ届ける方向、つまりベクトルがはっきりするので、とても役に立つ。

そして今週のピケの余談は、「インドでクリーニング」。

昔、友人とインドへ旅行した時の話だ。

泊まったのは、湖の上に浮かぶ超高級ホテル。

ただし、そこはインド。

湖には牛や子どもなど、さまざまなものが入り、黄土色に濁っていたという。

ホテルのロビーには船で乗りつける。

クリーニングサービスがあるというので、朝、衣類を預けた。

その日の午後、船で街へ向かっている途中、湖岸で目撃してしまった。

女性がピケのジーンズを、岩へ力いっぱい叩きつけて洗っている。

まさにホテルのクリーニングサービスだった。

翌日返ってきたジーンズも下着も、見事に破れていたそうだ。

おしまい。

2コマ目はバレエ。

3コマ目はミュージック。

それぞれしっかり取り組む。

4コマ目は、週に一度のクイントンのアクティング。

最初はダンとマックス。

何度かやり直した末、ついにダンの怒りが解き放たれた。

もともと大きな体をしたアメリカンフットボール経験者だ。

その迫力はすさまじかった。

クラス中から大きな拍手。

僕も思わず泣いてしまった。

ナイス、ダン!

続いて、ダーニャと僕。

一回目を終えると、クイントンは何も説明せず、

「もう一度やれ。」

と言った。

そして僕に、新しい状況を加える。

「カツ。車で送ってくる間、ダーニャはずっと同じ不満を繰り返していたんだ。」

これまでは、僕がプロデューサーから役をもらい、大喜びで帰ってきたという設定だった。

新しい状況で、もう一度シーンをやる。

するとクイントンもクラスのみんなも大爆笑。

終わったあと、クイントンが言った。

「一回目も特に悪くなかった。良かったよ。ただ、違うバージョンが見たかったんだ。」

なんだ、そりゃ!

でも、とても楽しかった。

続いてブリアナとマコーレ。

マコーレに「子どもを失うかもしれない」という危機感が加わり、シーンがずっと深くなった。

放課後はレビーとリピティション。

とてもいい感覚で終えることができた。

クラスメイトから行きつけのバーへ誘われたが、平日なので今日は断った。

帰宅後は日課を半分済ませ、夕食、仮眠。

そのあと、ジェイドから借りたDVD『レクイエム』を観た。

ドラッグによって登場人物たちが次々と破滅していく、悲しい物語だった。

観ながら思った。

ドラッグに頼る人間と、あいさつのできない人間には、本当に腹が立つ。

後者は、この映画とは特に関係ないけれど。

今日はよく疲れた。

明日は、もっと疲れよう。

それでは、おやすみなさい。

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