ニューヨーク留学193日目。
朝6時に起きると、ベッドの中で英語の台詞暗記を開始しました。30分ごとに目覚ましをかけ、眠気と戦いながら少しずつ頭へ入れていきます。
日本語の台本なら比較的すぐ覚えられるようになりましたが、英語になると話は別。劇団研究生に戻ったような感覚です。「英語で演じることを学んでいるのだから当然」焦らず積み重ねました。
学校へは早めに行き、パートナーのカミルと朝の自主練習。
この日はシーン稽古の荒立ち予定でしたが、カミルが高熱の風邪をひいてしまい延期に。実は台詞がまだ完全ではなかったので、少しだけ胸をなで下ろしたのも本音でした。
他のペアの稽古を見学していると、英語が聞き取れない部分もまだまだあります。悔しさはありますが、焦っても仕方ありません。今の自分にできることを、一つずつ積み重ねるしかないと改めて感じました。
スピーチの授業では、「R」と「TH」の発音を徹底的に修正されました。
単語単体なら意識できますが、文章になると途端に日本語の癖が顔を出します。英語は発音もまた毎日の積み重ねです。
放課後はすぐ帰宅し、次回歌う曲の歌詞を書き写し、何度も繰り返し聴いてメロディーを覚えます。
その後は再び台詞暗記。
もう一度一文ずつ意味を確認しながら読み返すと、不思議なくらい頭へ入っていきます。
劇団の先輩から昔教わった言葉があります。
「読書百篇」台本100回読みなさいってことです。
実際正の字つけて100回読んだこともありますが、回数が問題ではありません。
何度も読むたびに、いわゆる解釈や読解を超えて、新しい発見や演技のアイデアが浮かんできます。それはおもしろい作業なので最近は苦になりません。
夜には5号室の彼が暗記の相手をしてくれました。
おかげで、ついに台詞は100%暗記完了。
ここまで来ると、一気に視界が開けたような気持ちになります。
台詞さえ身体に入ってしまえば、今度は相手と自由に向き合える。アイデアも自然と湧いてきます。
「よし!」
そんな単純な気持ちだけれど、その一歩が次の演技につながっていくのでしょう。
翌朝も朝練です。
焦らず、でも遊び心は忘れずに。
また一歩ずつ前へ進みます。


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