NY通信Vol.169:拒否しつつOK!

ニューヨークの演劇学校で異文化について笑顔で話し合う学生たち。

7時30分起床。

1コマ目はアクティング。

引き続きシーンスタディだ。

最初はベスとアリス。

映画の役を獲得して大喜びのアリスが、眠っているベスを起こす場面。

悪くはない。

でも、自分ならどう演じるだろうと考えた。

僕なら忍び足で部屋へ入り、ベスの耳元まで近づき、一気に喜びを爆発させる。

そんなサプライズを選ぶ気がする。

続いてダンとマックス。

二回挑戦したが、昨日のほうが良かった。

最近クラスでは、ダンの台詞

「I’m the captain!!」

が流行している。

激怒しながら、両手の親指で自分を指し、つま先立ちで叫ぶ。

これが正式なやり方らしい。

みんな真似をしては笑っていた。

ハロルドとジェイド。

二人とも相変わらず素直でいい。

マックスとカミル。

ジミーからのコメントに、カミルが少し感情的になる。

ここ数週間、彼女にとっては厳しい時間が続いている。

頑張れ。

心の中でそう応援していた。

最後はダーニャと僕。

今日は思い切り自由に楽しめた。

終わるとジミーが、

「That was very good!」

と言ってくれた。

長い昼休みは、隣のジムで筋力トレーニング。

午後はスピーチ。

そしてダンス。

今日もしっかり励んだ。

放課後、一度帰宅してから学校へ戻る。

ハロウィーンで着たティンマンの衣装を持っていくためだ。

二年生から、

「芝居で使いたいから貸してほしい。」

と頼まれていた。

もちろん快諾。

その時、二年生のデイナとしばらく話をした。

彼女は以前、日本で一年間ダンサー兼女優として活動していたそうだ。

その時の話が実に面白かった。

日本人の友人たちと沖縄旅行へ行った時のこと。

行きたい場所が違ったので、

「じゃあ私は○○へ行くね。またあとで会いましょう。」

と言うと、

「じゃあ私たちも行く。」

と全員ついてくる。

そんなことが何度か続いたあと、突然、

「デイナ! あなたは自分勝手すぎる!」

と怒られたらしい。

デイナは首をかしげる。

「I don’t understand why!?」

その気持ちはよく分かる。

もちろん、日本人には「空気を読む」「一緒に行動する」という文化的な傾向がある。

一方で、個人の意思をはっきり示す文化圏の人には、とても理解しづらい出来事だったのだろう。

さらに、日本人の恋人と付き合っていた頃の話も聞いた。

カナダでは、お互いに思い切り感情を表現して盛り上がるのが自然。

ところが、日本人の彼は少し引いてしまう。

そこでデイナは、日本人のコミュニケーションを研究した。

たどり着いた結論が、

「拒否しつつOK。」

一度ためらったり遠慮したりしながら、最終的には受け入れる。

その微妙な間合いを目の前で再現してくれた。

あまりにも上手い。

僕は思わず、

「You are such an actress!!」

と言って大笑いしてしまった。

夜は中華料理店「フェニックスガーデン」へ。

ヒーラー、

演出家、

プロデューサー、

ダンサー、

俳優。

さまざまな仲間が集まり、食べて飲んで語り合う。

こういう時間から、また新しい何かが生まれるのかもしれない。

とても心地よい夜だった。

そして、ようやく週末。

三連休だ。

しっかり休もう。

それでは、おやすみなさい。

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