10時起床。
久しぶりによく眠った。
こんなにゆっくり寝られる休日は、それだけで幸せだ。
午前中は読書。
サミュエル・ベケットの『勝負の終わり』を読み終えた。
……正直に言うと、かなり難しかった。
密室のような空間から出る、出ない。
希望なのか絶望なのか。
ベケット独特の世界観が最後まで続く。
『ゴドーを待ちながら』を書いた人らしい作品だな、と妙に納得する。
ただ、強く感じたものがある。
そこから逃げ出したくても逃げ出せない閉塞感。
そして終盤に向かって急激に高まる焦燥感。
この感覚は、とても面白かった。
続けて『言葉なき行為 I・II』も読む。
ちょうど自分たちも無言劇を上演したばかりだったので、こちらは特に興味深く読むことができた。
眠くなれば寝る。
起きたらまた本を読む。
そんな贅沢な時間が夕方まで続いた。
夜は、日本人演出家によるリーディング公演**『東京ローズ』**を観に行く。
英語はまだ難しく、理解できたのは二割ほど。
終演後、友人に内容を教えてもらい、ようやく全体像が見えてきた。
「東京ローズ」とは、第二次世界大戦中、日本から英語放送を行っていた女性アナウンサーにつけられた通称。
日本軍のプロパガンダ放送に関わったとされ、戦後はスパイ容疑までかけられた。
しかし、「東京ローズ」という人物が本当に一人だったのか、あるいは複数の女性がそう呼ばれたのかさえ、今も議論が残っているという。
史実と伝説が入り混じった、とても興味深い題材だった。
もっと丁寧に作品として掘り下げれば、さらに面白くなる。
そんな可能性を感じた。
観劇後はチャイナタウンへ。
友人おすすめの、安くてカニがおいしい店へ向かった。
カニチャーハンを食べ、上海ガニを夢中で味わいながら、『東京ローズ』について語り合う。
本当においしかった。
そして話を聞けば聞くほど、この人物に興味が湧いてくる。
帰宅すると、ふと思い出した。
明日の朝、テル夫妻が日本へ帰国する。
JFK空港を朝8時30分頃出発すると聞いている。
できれば見送りに行きたい。
ちゃんと起きられますように。
それでは、おやすみなさい。


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