NY演劇留学記54|一分おきに鳴る目覚まし

ニューヨークで演技を学ぶ日本人留学生
感情が揺れ動く教室と、 一分おきに鳴る目覚まし。

7時30分起床。
ニューヨーク生活27日目。

1コマ目はアクティング。

今日は、
キャシー
(副委員長タイプ女子)
がとても印象的だった。

彼女のアクティビティは、

「大量の風船を膨らませ、
ドイツ語でお祝いメッセージを書く」

というもの。

ただ、
今日はアクティビティ内容より、
彼女自身の状態が興味深かった。

ジミーに、
イマジナリー・サーカムスタンス
(想像上の状況)
を聞かれる。

細かくは聞き取れなかったけど、
どうやら本人も納得しきれていない感じだった。

すると突然、
キャシーが泣き出した。

「私が今までやったアクティビティ、
全部ダメなの。
私はこのクラスの落ちこぼれよ」

……細かいニュアンスは違うかもしれない。

でも、
そんな感じだった。

彼女、
リピーティングだけでもかなりナーバスになる。

まだ、
自分をうまく出せない。

今まさに、
“もがき中”
なのだと思う。

そこでジミーが、
アクティビティなしで
リピーティングをやるよう指示する。

相手はメリル。

気のいい女子。

ちょっとドンくさいけど、
ものすごく優しい。

メリル、
全身全霊でキャシーを慰める。

するとキャシーが、

「お母さんみたい。
ちょっと気分がよくなった」

と言う。

……ここまでもう十分泣けた。

そして、
その後が本当に面白かった。

細かく書くと長くなるので省略するけど、
二人の感情が、
ジェットコースターの上でシーソーしてるみたいだった。

片方の感情が上がると、
もう片方が下がる。

次の瞬間、
立場が逆転する。

感情がぐわんぐわん動く。

教室全体が、
その波に引き込まれていた。

めちゃくちゃ面白かった。

2コマ目はバレエ。

3コマ目はスピーチ。

ひたすら励む。

放課後は今日は即帰宅。

日課をすませ、
DVD
「GHOST DOG」
を観る。

面白かった。

その後、
イプセンの
「GHOST」
一場を読む。

……ゴーストばっかりである。

そんな感じで、
今日も
“スーパーニューヨーカー”
を目指して頑張っていたら――

突然。

「ルルルルルル……!!」

目覚ましが鳴る。

しかも、
一分おき。

昨日修理したばっかりなのに。

どんだけ僕をネボスケだと思ってるんだ。

また明日、
携帯屋さん行きである。

というわけで、
今日もまた一歩、
スーパーニューヨーカーに近づいた。

別に宿題が多いわけじゃない。

ただ、
一刻も早く、
クラスメイトや周囲の人と、
英語を気にせずコミュニケーションしたいのだ。

そのためには、
やるしかない。

……寝る前なのに熱くなってしまった。

Take it easy, me-n!!

というわけで、
おやすみなさい。

明日もやる。

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