NY通信 Vol.199|演劇の理想を考える。ニューヨークで日本の舞台を観劇

ニューヨークの開場前の静かな客席

ニューヨークでの演劇留学も終盤。この日は自主稽古を終えた後、日本の劇作家・土田英生さんの代表作『その鉄塔に男たちはいるという』の英語版を観劇しました。

劇場では本番前にパネルディスカッションが開かれ、日本とアメリカの演劇事情や、この作品を海外で上演するまでの経緯について語られました。

その中で、日本の演劇界が抱える課題についての話題が上がります。

以前から日本の劇団や小劇場で活動してきた自分にとっても、その内容には共感する部分が多くありました。ニューヨークへ留学した理由の一つも、「より良い創作環境とは何か」を自分自身で考えたいという思いがあったからです。

そこで、日米双方の演劇事情に詳しい登壇者へ質問をしました。

「あなたが考える理想の演劇集団とは、どのようなものですか。」

返ってきた答えは、組織論としては理解できるものでした。しかし、自分が聞きたかったのは一般論ではなく、その人自身が思い描く理想や夢でした。

公の場で聞ける訳もないので仕方ないのはもちろんです。正解がある話でもありませんし。

それでも、自分の考えを語る人の言葉には、人を動かす力があります。

改めて、自分も「どんな劇団を目指したいのか」「どんな作品を創りたいのか」を考え続けようと思いました。

その後、舞台も鑑賞しましたが、作品の持つ緊張感が十分に伝わらず、少し物足りなさを感じました。終演後に一緒に観劇した方々とも感想を語り合いましたが、印象はおおむね同じでした。

あ、一言断っておきます。「言う(批評する)のは簡単、やるのが大変」これは常に肝に銘じてのことですのであしからず・・

最後はニューヨークのとんかつ店でロースかつ定食を堪能。ご飯とキャベツを何度もおかわりし、日本の味にほっとする一日となりました。

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