05|名門演劇学校とセントラルパークの休日

ニューヨークの日常が少しずつ始まっていく。

6時起床。

ようやく時差ぼけが抜けてきた気がする。

朝一番で、日本の家族や友人に電話。

NY時間の夜9時〜朝7時までは通話料無料らしい。

日本との時差はマイナス13時間。

不思議な感覚だ。


セントラルパークへ

今日はまず、セントラルパークを歩くことにした。

いわゆる「ニューヨーク」として多くの人がイメージする場所――

ブロードウェイ、
5番街、
ティファニー、
エンパイアステートビル、
ウォール街、
国連、
SOHO、
カーネギーホール。

それらの多くは、マンハッタンという細長い小さな島に集中している。

幅4km、長さ20kmほど。

そんな場所に世界的なものがぎゅっと詰まっているのだから不思議だ。

ちなみにマンハッタン島は、1626年にオランダ人が先住民から24ドル相当で買ったと言われている。

本当なら、とんでもない買い物である。


僕と散歩

僕は昔から散歩が好きだ。

日本にいた頃も、ほぼ毎日ウォーキングしていた。

近所の和田堀公園を歩きながら、

「ちい散歩より掘り下げている」

と勝手に思っていた。

平日の朝、公園にはいつものおじさんたちが集まり、

「小泉がどうだ」
「失業対策がどうだ」

とビール片手に議論している。

「いや、まず働けよ」

と小声でツッコミ、

「ってか俺もな!」

と自分にツッコんで笑う僕をリスが見てる。

ジョン・レノンゆかりの場所や、シェイクスピアガーデンなどを見ながら5〜6km。

途中、ベンチでサンドイッチを食べ、本を読む。

あぁ、幸せだ。

もちろんここはアメリカ。

貴重品はしっかり抱えたままだけど。


ネイバーフッドプレイハウスへ

その後、いよいよネイバーフッドプレイハウスへ向かう。

今日は授業料を支払う日だ。

ところが、ATMで一日に引き出せる上限を超えてしまい、必要額を下ろせない。

学校の経理担当らしき女性、
ミセス・シュガーマンに事情を説明する。

しかし英語力不足で、全然伝わらない。

彼女の表情から、

「この人、本当にお金払えるの?」

と思われているのが痛いほどわかる。こんな感じ↓

人生でここまで疑いの目を向けられたのは初めてかもしれない。

結局、引き出せた分だけ先に支払う。

すると――

急に態度が柔らかくなった。

わかりやすい。こんな感じ↓

しょっぺーなぁ、このミセス砂糖男おばあちゃん

・・ああややこしい!

その後は、

「もっと英語を話しなさい!」
「YES、NOだけじゃダメ!」
「ほら、ここで自己紹介して!」

と、急に世話焼きのおばちゃんモードになった。

THIS IS AMERICA。

でも、少し嬉しかった。

ここでは僕たちは完全にマイノリティだ。

だったら、自分から飛び込んでいくしかない。

そんなことを感じた夕方だった。


再び“神社の家”へ

学校を出た後、また例の「神社の家」へ向かった。

……いや、決して寂しかったわけではない。

いや、正直ちょっと心細かったかもしれない。

理由は「変圧器を忘れたから」。

案の定、コンセントに刺さったままだった。

そしてまた夕食をご馳走になる。

骨付きラム、
味噌汁、
ポテトとズッキーニのバター焼き、
カリフラワー、
明太子、
ナッツ入りアイス。

最高だった。

テル、本当にありがとう。

今度は僕がご馳走します。

そんなこんなで、今日もいろいろあった一日だった。

今日という日に感謝。

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