7時30分起床。10日目。二週目金曜日。
1コマ目、アクティング。今日はレッスン中、ずっと感動の涙がとまらなかった。
まずジェイド。彼は男子最年少19歳。
自分もそうだったが、繊細で寂しがり屋なくせに生意気盛りな19歳満載なのである。
斜に構えてなかなか自分をださない。レビー相手に
「君は僕に勝とうとしている」「僕をコントロールしようとしている」
と、しばらくは自分のスタイルをくずさなかった。
しかし僕ら役者が、役者としてやってく上で、そんなポーズは全く通じないし、そもそも意味がない。
魅力的な役者、いや素敵な人間になりたかったら、今すぐそんなポーズはやめたほうがいい。
そんな彼が「あなたは(自分をだすことを)こわがってる」とレビーに指摘された頃くらいから変わってきた。
2~3分後「僕はこわい。どうしたらいいかわからないんだ」とぼろぼろ泣き出した。
本当の彼が出た瞬間だった。感動した。
でもしばらくして、また元の斜に構えたスタンスに戻っちゃった。自分を出すというのにも訓練が必要、といういい例だ。
次にマコーレ。彼はクラスの男で唯一メガネの(僕今コンタクト)読書家。
日本文学や映画にも詳しい、繊細で芸術家肌の男。
彼もはじめはスマイルを浮かべながらリピーティング(繰り返し)をしていた。
彼の相手はキンバリ(ジムの個人レッスンを受けていて、多少経験がある)。
マコーレも「あなたはここにいない、私のそばにいて」とキンバリに言われた時から変わった。
2~3分後「オー、フ〇〇ク!!どうしたらいいかわかんねんだよ!!」と彼に似合わない言葉を吐いて、ぼろぼろ泣きだした。
キンバリに「あなたは安全なのよ、怖がらないで」と言われ、手を握られ落ち着く。
そしてジョン。彼は子役からやっていて、すでに経験をつんでいる。
彼は逆に相手(ダーニャ)が自分に開いてくれないのが悔しくて、もどかしくて、寂しくて、
「僕はとても寂しいよ。まるでひとりぽっちだ!!」とぼろぼろ泣きだした。
いやー、それにしても1コマ目、ずっと感動の涙がとまらず、ものすごく疲れた。
ここに来て男達も徐々にだが、全開になってきた。
まだ二週目なのに、この調子で行くと来週どうなるんだろう。楽しみだ。
2コマ目、ボイス&スピーチ。発音とアレクザンダーシステムの習得にひたすら励む。
3コマ目、ダンス。今のところついていけてる、というか、むしろリードしている。でも油断は禁物だ。ひたすら励む。
学校終了後、今日は感謝祭。
お世話になったお友達夫婦を、今の同居人とともにもてなす。
彼はお好み焼き、僕はサラダ二種類、ポテトサラダともやしつなカイワレサラダを作って食べた。
ありがとう。感謝です。
お好み焼きうまかった!作ってくれた彼は、日本でお好み焼き屋の店長をやっていた。
焼き方もレクチャーもしてもらった。
「お好み焼きはホットケーキではない、生地はつなぎ。ほんの少しでいい」目からウロコだった。
おなかもぱんぱんで幸せな気持ちになった。明日は休日だ。な~んにもしない。ゆっくり休む。
というわけで今週も本当にありがとう。ではおやすみなさい。
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