【NY演劇留学:22/263】磨かれる感情

 7時起床。五日目。第一週が終了する。

1コマ目、アクティング。攻撃的になる時

今日の注目はレビーという27歳の女性。

先日のアリスのように、感受性が強くそれをコントロールできないと攻撃的になることがある。

でもレビーの場合とにかく受ける。ひたすら受容。かといって自分をださないことはない。ちゃんとだす。

途中感動してちょっと泣きそうになった。とても印象に残った。

そしていよいよ僕の番。相手はマット、2m6cmのビッグガイ。

マ「ナンタラカンタラ・・」、
僕「アイ・・(早くて聞き取れない)」
マ「ユー ハ~ブ・・」

と、マットが僕にジェスチャーでその意味を説明してくれようとした時

「Stop!」

ジム(講師ジェームスの愛称)が止めた。

ジ「説明しなくていい。カツを見て。どうなってる?」
マ「カツは困っている」

ジ「それを言えばいいんだよ」
なるほどな~と思った。次は僕から

僕「君はすごく背が高いね」
マ「僕はすごく背が高いよ」
僕「君はものすっごく背が高いな」
マ「イエェ~ス、僕はものすっごく背が高いよ」

何度か繰り返す内、僕はちょっとおもしろくなってきた。顔も紅潮してたんだろう。するとマットが、

マ「ナウ ユー アー ゲッティング エキサイティド」
僕「おー、おれちょっと盛り上がってきちゃったよ!」

何度か繰り返す内に、僕が噛んだ!すると、

マ「ユー ファックド アップ、メーン!(おめえ、噛んだな)」
僕「アイ ファックド アップ、メーン!(おれ、噛んだよ」


また何度か繰り返し、途中マットも噛んだりしながら、
繰り返した後、次の台詞が飛び出す。

僕「おれおめー好きだわ」
マ「(びっくりして)ユーライクミー!?」
僕「うん、おれおめー好きやわ」
マ「イェイ、おれもお前好きだよ!!」
ここから僕とマットの独壇場になった。クラス中うけにうけた。

当然だけど僕は決してうけようと思って言ったわけではない。

彼の優しくて包容力ある人柄がビシビシ伝わってきたので、感じたまま口にしただけだ。

ジムにもすごくよかったと言われた。ただしちょっと会話になっているので注意するように言われた。会話はリピーティング(繰り返し)の次の段階だ。

この一週間で実感したことは「英語だろうが日本語だろうが同じ」ということ。

英語同士でも、違う言語同士でも、感じあっているかいないかはわかる。知っていたけど、体感してしっかりと体に刻まれた。

二コマ目、スピーチ&ボイス。詩の朗読

今日は詩の朗読もあった。宿題として「詩の創作」が出たと思っていたけど違っていた。

まだ英語がおぼつかないので時々間違えた情報になる。ま、仕方ない。

宿題は「気に入った詩を見つけてきて朗読」だった。

でもこれでも僕には十分ストレスフルだ。録音するし、加えて講師が持ってきた新たな詩も即興で読めという。

サンフォード・マイズナー・オン・アクティングの本の中で、生徒が題材として選んでいた、スプーン・リバー・アンソロジーの一編を僕は選んだ。

一人ずつ録音していく。僕の番がきた。手書きで写した詩を講師にわたし、昨夜1時間ばかり練習した朗読をはじめる。順調に終了した。

二つ目の課題、講師の持ってきた詩の朗読。

字面は読める。でも一回読んだぐらいでは意味がつかめない。棒読みも棒読み、デクの棒読みだ。ま、しょうがないわね、次、次っと。

三コマ目、ダンス。モダンダンスと判明

ダンスはモダンダンスと判明・・って何?一所懸命頑張る。

学校が終わって、クイーンズにあるジョンの家にクラスメイト7,8人で遊びに行った。

初クイーンズで緊張したんだけどジョンの家周辺はきれいだった。

彼の家もおふくろさんがインテリア関係のお仕事とかで、しゃれのめしてた。

おしゃべりしたりビール飲んだり、たっぷり楽しんだ。

そこでマットに「You are very nice guy!」を日本語で「おまえ、ほんとにいいやつだな!」と教えてあげた。

早速彼は僕に何回も言ってくれた。マットはほんとにいいやつなんだ。

その後、お芝居を観に行った。オフオフブロードウェイ、女性の一人芝居、タイトルは「Changing Violet」。作、出演。実体験を書いてるらしい。

問題のある家庭に育ち、芝居に出会って、今なんとか生きてます的な作品。

俳優は時々雑だったけどわるくなかった。全体としてはあまりおもしろくなかった。

劇場が中野や高円寺、中央線沿線にある小劇場と似ている。おもしろい発見だった。

その後バーに行き飲んだ。12時ごろ帰宅。いやー、今日もいろいろ経験できておもしろかったけど疲れた。ありがたい。おやすみなさい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました